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豊悦版丹下差膳

相棒が先週から探し回ってた映画公開された豊川悦司&和久井映見版の丹下差膳。昨夜「やっとあった~!(喜)」と、買ってきたので一緒に観てみた。同時期に同じ「丹下差膳 百万両の壺」を、TVでは中村獅童&ともさかりえ版がやっていたのを観ていたので、ちょっと違いをみてみたかったのだ。

一言感想といったら「おもしろかった!」
この一言に尽きます。

時代劇アクション・エンタテイメントとあおり文句があるけど、そのとおりだと思う。全編コミカルで明るい。オチもしっかりと用意されていて、娯楽モノとしてはかなりイイ。良くも悪くも時代物特有のどろどろした暗さもないし、画面も鮮明(もっともキレイすぎて重みがないな)で、現代的。
そんで、私のはーとをがっちりと掴んだのが、ちょび安役の子役、武井証くん。うもう、可愛いったらありゃしない! これでもかって位らぶり~。壺を抱えてぽてぽて歩くさまなんざ、もうタマラン。特典映像の未公開シーンでの豊悦とのやりとりなんて、豊悦自身が素でメロメロって感じだぜい。思わずこの子の出ている映画「いま、会いにゆきます」も観ちゃおうかなと思ったくらい(笑)
単純に「面白く、笑えるもの。エンタテイメント性の高いもの」を望むなら本当にお勧めの作品だと思います。

さて、出来れば満点をつけたいくらい面白かったものの、面白かっただけに残念な部分が多数あります。
丹下差膳とお藤とのやりとり。せりふ的には問題ないはずだと思うんですが、これが夫婦同然の男女のやり取りに見えないんです。仲のいい男の友人同士のようなギスギス感になってしまい、男女間の独特の艶が全然。和久井さんに色っぽさ、艶っぽさがないんです。せっかくの華が華になっていない。観終わったあとに何かが物足りない、ヘンだと思ったのがそれでした。

次に決闘シーン。見せ場だと思うんですが、街中で始まったチャンバラが、一瞬にして人気のない屋内に移動して、ろうそくが数本灯った薄暗いところにいるんです。観ていて「は? なに? どういうこと?」といった感じになりました。その後の竹林での決闘も殺陣もな~・・・・。
決闘相手ともちょっとした因縁があるんだけど、さりげなくさせすぎな気がする。
そもそもこの決闘、騒動の中心の壺とはまったくっ関係ないので、入れる必要があるのか? みたいな。時代劇に殺陣はお決まりだから最初のちょび安との出会いのきっかけとなった小競り合いからの発展ではあるんだけど、ちょーっと無理があると思う。話が途中でぶちっと切れる感じになって残念。壺からの因縁での決闘であれば納得できるんだけど。

今回の映画は昔の山中貞雄版のリメイクです。別にそれはいいんですが、まず前提がそれになります。
丹下差膳というキャラクターを本当の大元の原作と比べた場合にかなり違うんですね。原作はかなりニヒルでハードボイルド。そもそもが仕えていた主君に裏切られて右目と右腕を失っているわけで、武士社会に対しての嫌悪や悪意、失望なんぞが背景にあります。
しかし山中版は同じ背景ながら江戸っ子の人情家。今回のリメイク版でもその背景からくる性格を伺うことはできません。
また差膳というキャラクターの原点である「主君に裏切られ」の説明が不十分。私は背景をもともと知っているから分かるけど、この映画しか知らないヒトには「差膳が大事な刀を守っていたら、主君に刀を奪うことを命じられた侍に取り囲まれ、斬られて右目と右腕を失い、大事な刀を後から来たその主君に持ち去られ、また差膳を含めその場に倒れている侍は見捨てられたらしい。そこへもともと差膳と関わりのあるお藤が通りかかって差膳は助けられ、そのままお藤の店の用心棒になったらしい」という感じだと思いますね。
山中版でもそのあたりの説明が不十分なわけで、豊悦版ではその説明をもう少し突っ込んで入れてくれるんじゃないかと期待していたのですが、だめでした~。

豊川悦司の雰囲気からして、豊悦版は獅童版よりもっとニヒル&ハードボイルドなのではと期待してましたが、かえって獅童版のほうがそれに近かった気がします。
話としてはどっちも面白くて好きですねぇ。獅童版をもう一回みたいと相棒と意見が一致したので、近いうちに獅童版のDVDをかってしまうことでしょう(笑)

観てないDVDが貯まっております。
イノセンス、ゼブラーマン、陰陽師2、マトリックス・レボリューションズ、マトリックス・リローデット、ヴァンヘルシング、アップルシード、キャシャーン・・・・。う~ん。

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