とうちゃんの怒

９２歳になるじーさんとも同居してます。

昨日朝、日課の散歩から帰ってくると「父上はいるか？」というので２階（自室）にいるでしょという私の答えをろくすっぽ聞かずに父上を呼ぶ。少々のタイムラグは仕方ないのに、すぐに自分に聞こえる音量で返事がないと「なんだいないのか」と捨て台詞を残して去ろうとするので仕方なく私が父上を呼ぶハメになる。ちなみに私は大声を出すのは大嫌い。

で、父上を呼んでどーするのかと思ったら「転んで手当てしてもらったから、そこに保険証もって行ってきてくれ」とイマイチよくわからんことを勝手にまくし立てる。ドコで転んで、どこの誰に手当てしてもらったのかとかきちんと言わない。父上はその辺融通利かない理屈屋なので、そんな説明じゃあ全くナットクしないわけで。しかもじーさんの言い方ときたら、自分勝手で威張っていて、とても人にモノを頼む態度では決して無いため、血がつながっているがゆえに、余計に腹立たしい父上。つまり「この俺が世話になったんだから、息子のお前、礼しに行ってこいっ」的ニュアンス。いつでもそうだけど、何かあっても自分は悪くなくて、相手が悪いという思考の人。

結局のところ「散歩兼、土手の草取りをしているときに、下り坂ですっころんで怪我をしたため、そのすぐそばの産婦人科医院の人が親切に手当てしてくれた。そのとき保険証やお金を持っていなかったので、お礼方々治療費を支払ってきて欲しい」ということだった。その産婦人科医院ではじーさんがその前の土手の草取りをするので、たまにお礼といってちょっとしたお土産をもってくることがある。少々の面識があるようだ。

父上、怒。何故って前々から草取りなんかするな。転んで骨折でもしたらどうすると、何度も口をすっぱくして言っていたのだ。ちなみに草取りって自分の家の敷地内でも周囲でもなく、川の土手。以前市から委託を受けて草刈をする業者から「自分達の仕事がなくなるから草刈しないでくれ」とか言われたことがある（ぼうぼうになるまで放っておいてその言い草もないもんだけど）。じーさんの草取りは暇つぶしとかボランティアというよりは、ええかっこしい見栄の比重の方が重い。昔から外面がいい。さらに母上のにとって忌々しいのは、母上のマイ草刈バサミを勝手にその草取りの為にもっていかれ、勝手に磨がれて逆に切れなくなったなんてことも。

常々「俺は誰の世話にもなっていない」と威張っているじーさんだが、相談なく、なんでも勝手にやって、手に負えなくなったりして後始末は父上たちが金を払って処分したり、肉体労働したりしてやるハメになるし。掃除やご飯は誰が世話してると思ってるんでしょうね。入院すれば介護をしてさ、通院となりゃあつきそって。ドノヘンが世話になってないです？？　で、今回も産婦人科医院にお金払いにいったあと、念のために外科に連れて行って幾針か縫われ、一週間くらい消毒に通わなければならなくなった。それも父上が連れて行くことになる。さらに午後、また父上を呼ぶので何かと思えば「産婦人科医院に菓子折りもっていけ」とお金を渡している。２度手間。父上怒りMAX.。

そんなわけで帰宅後の父上のいる２階から、いつもより大きな音でクラシックが。いつもは下まで音が聞こえることってないんだけど、思い切り聞こえるあたりに怒りの強さが伺われる。それでも私たち他の家族に当り散らさない自制心はえらい。内心はかなりだろうなぁ。

で、今朝。昨日の今日でおとなしくしているだろうと思われたじーさんは予想に反して、いつもどおりに朝散歩に出かけた。さすがに草取りまではしなかったらしくていつもより早い帰宅だったが、それを知った父上はもう厭きれて言葉が無い。

その後父上は畑に出かけていったのだが（消毒は夕方行くらしい）、懲りないじーさんは電動補助つき三輪車で出かけた。多分買い物に出かけ、昼近くになるまで帰らないだろう。それを知ったらまた父上血圧上がりそうだなあ。